ハードウェアエンジニアリングの世界

電子機器の量産開発を通じて学んだことを書くブログ

図面の必要性

3DCADがなかった時代、どうやって作りたいもののを他人に伝えていたかというと、図面がその役割を担っていた。

でも今は3DCADができたことで図面の必要性がなくなってきている

 と思っている人いませんか?

 

確かに形を伝えるだけなら3Dモデルで問題ありません。

じゃあ品質はどうやって確保するのでしょうか?

品質を確保するために描くのが図面です。

 

図面は形だけではなく、どういう品質のものが欲しいのかということを伝えるためのものです。

つまり、機械設計者が作る仕様書=図面

3DCADができたことで確かに形を伝えるものとしての重要度は下がりました。でも、

品質を伝えるという点では何も変わっていないかと思います。

 

だから、今では金型工場に作って欲しいものを依頼するときは

・3Dデータ

・図面

この2点セットでお願いすることになります。

 

ちなみに、大手で量産に携わっている機械設計者であっても、このことを知らない人が意外と多くいます。理由は品質を確保するために図面を書くということを知らず、必要だと工場が言ってくるのでただ描いているからです。

これはもったいないです。

 

品質を確保するためだと理解して図面を描くと、無駄を省いて描くことができます。

作業効率を上げることができるんです。

そして、当たり前ですが部品の品質を上げることができます。部品の品質が上がれば、製品のばらつきも減るため、結果として歩止まり(不良率)を下げることができます。

さらに部品に問題が起きた時の原因を突き止めやすいです。

僕自身、図面の指示のミスで量産試作(量産の1つ前のプロセス)時に部品の不具合を発生させたことがあります。

でも、品質を意識して図面を書いていたため、すぐに原因を明らかにし、日程を遅らせることなく対応することができた経験があります。

 

じゃあそんな図面はどう描くのか?それは次回に。